AKB48の個々のメンバーに詳しいとは言えない私ですが、AKBのMVは毎回欠かさずチェックしています。歌が素敵なのはもちろんですが、AKBのMVは毎回凝っていて、大好きな私。

今回は、そんな中から2016年の楽曲、『翼はいらない』をご紹介します!

この『翼はいらない』では、ストーリーがおもしろい、学生運動・フォーク・レトロが楽しめる、という特典付き! マニアにとっては超お得なセットなので、ご紹介していきましょう!

 

ストーリーがすごくおもしろい!

『翼はいらない』のストーリーは、いくつかのエピソードが並行して流れているので、つかみづらいです。しかし、「8ヶ月前」という前日譚があることで、だんだん納得がいく筋書きになっているというのが、最高にイケてると思います。

1分あたりで、山本彩さん(さや姉)が車から飛び出て登場しますが、実は半年ほど前にデビューしていたことが分かります。メジャーデビューを果たし、華々しい世界で活躍するはずだったのに、やはり学生運動に帰りたい、そこにこそ輝ける場所があると思って帰ってくる姿にまぶたが熱くなります。

渡辺麻友さん(まゆゆ)は詩集を売って夢を追い続けていました。さや姉と路面電車の中で夢を語り合っていた彼女は、地元に帰らなくてはならなくなりますが、特急の扉が止まる瞬間に、同志だったさや姉に詩集を贈ります。そして、そんな彼女も戻ってきます。

柏木由紀さん(ゆきりん)が2人きりの教室で、向井地美音さん(みーおん)にキスしようとして激しく拒否されるシーンにも注目! それから距離を置いていた2人が、冒頭のシーンで再会とした、と解釈すると、スッキリします。

* 濃い色似合うねってめちゃ言われた🤤笑 #ootd #lilybrown #pageboy #握手会

向井地 美音さん(@___mion.m)がシェアした投稿 –


 

学生運動

MVをざっと見ただけでも分かる通り、『翼はいらない』ではAKBのメンバーが学生運動に参加する、というストーリーになっています。

学生運動がいつ始まったのかについては諸説ありますが、カンタンにまとめると以下のような感じ。

もともと、共産党のお役所体質と暴力の放棄に反対した学生が、極左的な集団を作っていました。しかし、大学の巨大化、ベトナム戦争への反対、米軍基地が残ったままの状態での沖縄返還への反対、などが積み重なって政治にそれほど興味のなかった学生までが合流して、活動が活発に。
しかし、1971年の渋谷暴動事件、1972年の浅間山荘事件、日本赤軍事件を経て、運動は静まっていきます。

Real Soundの記事やコメント欄でも取り上げられている通り、1972年にはすでに学生運動は衰退していました

さらに、MVの中では白いヘルメット(中核派)、赤いヘルメット(革マル派など)、青いヘルメット(社青同解放派)が一緒に座ってデモ(シットイン)をやっていますが、72年当時、特に中核派と革マル派は血みどろの戦いをやっていて、異なったセクトの学生が一緒に集会ができるような状態ではありませんでした

こういったツッコミどころがありつつも、学生運動が好きな人なら楽しめる内容になっていると思います。特に、みーおんがステージに出てきた時のブーイング、政府や大学当局に反対するプラカードを掲げてのデモなんかは、学生運動クラスタにとってはたまらないのではないでしょうか。

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