Youtubeを見ていると、出てくるのが「Nightcore」「Nightstep」といった文字。既存の楽曲をそのまま使っているように思えますが、実際のところはどうなのでしょうか? 著作権を侵害しているのではないでしょうか?

Nightcoreとは何か

私自身、中学校時代によく聴いていたNightcore。この名前の由来について、ご紹介します。

実は、「Nightcore」というのはDJユニットの名前だそう。
2002年、当時16歳だったノルウェー人高校生2人が、学校の課題としてユーロダンス、トランスなどの曲を160 ~ 180BPMに加速させて、楽曲を制作。この課題は合格最低点(ノルウェーでは10点中4点)だったものの、2人は楽曲作りにハマったようで、ユニットを結成

「Nightcore」とは、「夜の中心」くらいの意味で、「自分たちが作った音楽が一晩中フロアを躍らせる」ことを意図していたそうです。2人はソフトを使って楽曲のアレンジを続け、地元のDJたちにリミックスCDを配り始めました。

やがて、Nightcoreを真似てダンスミュージックを加速させ、ファイル交換ソフトで共有する人が登場音楽のジャンル自体が「Nightcore」と呼ばれるようになりました。2006年にNightcoreは解散したらしいのですが、その後もYoutubeを中心に楽曲がシェアされ続けました。

この頃から、一般の楽曲の加速バージョンも、「Nightcore」と呼ばれるように。しかし、ここに大きな問題があります。

Nightcoreの問題点

他人が作成した音楽を、無断でアップロードするのは著作権法で禁止され、違反した場合は、賠償金が科されることもあります。
Youtubeも、違法アップロードの摘発には力を入れており、権利者の申し立てがあった場合は動画を削除したり、音声だけ消去するなどの対策を取っています。

こうすることによって、違法アップロードは抑制できるはず。しかし、Nightstepは楽曲をそのままアップロードしたものではなく、リミックスとみなされるため、削除が困難なようです

著作権法が厳格に適用されることが、必ずしも良いとは限りません。何日間もかけて、複雑なリミックスを作って投稿した場合、権利者があえて申し立てをせず、自由な改変を許すこともあります。

しかし、Nightcoreの楽曲のほとんどは、J-POPやアニソンをただ1.25倍にしたもの。すぐに作ることができます。

しかも、投稿された動画には他人の権利のある画像が勝手に貼り付けられ、広告が設定されています。これによって、アップロード者は他人の楽曲と画像を無断で使って、利益を上げることが可能になってしまっています

 

Nightstep = Nightcore + Dubstep

Youtubeで時たま見かける「Nightstep」。これは、楽曲をダブステップにリミックスし、加速させたもの。ダブステップに加工するのはかなり難しいにもかかわらず、1時間を超えるような、長いプレイリストが投稿されていることがあります。

これには、秘密があります。実は、ダブステップを作っている人と加速している人は別。もともとダブステップの楽曲を加速しただけのもの、既存の曲をダブステップに加工した音楽をダウンロードして倍速にしただけ、など、実際に作るのはかなりカンタン

Nightcoreのおもしろさと対策

大した労力もかけず、他人の著作物で利益を上げている人がいるのは問題です。

Nightcoreを始めた2人は純粋な気持ちだったのでしょう。実際、1.25倍にすると声は電子音のように高くなり、ビートが早くなるので、聴いていて楽しい気分になります。西野カナさんくらいの声の高さでも、子供のようなトーンになっておもしろいです。しかし、この方法はその後かなり悪用されてしまいました

Youtubeで対策を取るのも困難です。一曲ずつ聴いて、どれくらい加工されているか判断するのは大変ですし、タイトルが変えられている場合もあるからです。

できることは、Nightcoreを頻繁に投稿しているアカウントから、公式マークを外すことくらいでしょうか。これで解決するとは思えませんが。。。

*当サイトでは、Unsplash(https://unsplash.com/)のフリー画像を使用しています。自分の写真が勝手にUnsplashに投稿されるなどして、著作権に違反した画像が当サイトで使われているとお考えの場合には、jijijimusic@gmail.comまでご連絡をお願いいたします。

参照→http://knowyourmeme.com/memes/cultures/nightcore
http://dic.nicovideo.jp/a/nightcore



カテゴリー: 女性ボーカル洋楽