YoutubeでK-POPを楽しんでいると、必ず登場するのが「1thek」。様々なアーティストのMVを公開しており、アーティスト本人の公式チャンネルよりも再生回数が多いこともしばしば。

「1thek」とは、いったいどんな組織なのか? なぜ、これほど多くのアーティストのMVを公開できるのか? この記事では、これらの理由を調べていきます。
 

ズバリ、1thekの正体とは?

1thekは、「カカオエム」という会社の運営するYoutubeチャンネルです。

K-POPが好きな人なら、テレビ番組などで「MelOn」(メロン)という文字を目にしたことがあるはず。「MelOn」は、iTunesに似た音楽配信サービスで、Spotifyのような聴き放題プランも備えています。韓国では、iTunesを超える人気を誇っているMelOnですが、このMelOnを運営している会社が、カカオエムなのです。

カカオエムの事業は、これだけではありません。なんと、IUなどの有名なアーティストの音楽を配信しています。例えると、iTunesを持っているAppleが、avexのように音楽リリースも手がけているという感じでしょうか。

さらに、あの「Starshipエンターテインメント」も、カカオエムの子会社。Starshipには、Monsta X宇宙少女、2017年まではSISTARも所属していました。

1thekが、様々なアーティストのMVを公開できる背景には、運営会社が、韓国最大級の音楽配信サービスだという事情があったのです!

1thekのチャンネル登録者数は、1100万を超えています。多くの事務所が、自分たちのプロデュースするアーティストの楽曲をアピールするために、1thekから動画を配信する理由が分かりますね。

 

1thekの再生回数はカウントされるの?

 

 
最近、何人かの方から質問されたのが、これ。「1thekで投稿されている映像を再生しても、音楽番組ではカウントされないんじゃないの?」。

実際、1thekで投稿された楽曲MVと同じMVが、事務所やアーティスト個人のチャンネルから投稿されること、よくあります。また、韓国の音楽番組ではYoutubeで何回再生されたか、もランキングを決める要素に含まれるので、自分の再生がホントにアーティストのためになれているか、心配な人もいるのではないでしょうか?

結果としては、そんな心配は必要ありません! 1thekの動画の再生回数は、事務所から投稿された動画の再生回数と合算されることになっているからです。

1thekの動画を見ると、ディスクリプション(説明欄)に、こう書いてあります。

「[Notice] 1theK YouTube is also an official channel for the MV, and music shows will count the views from this channel too.」

「[注意] 1thek Youtubeは、このMVの公式チャンネルであり、音楽番組は、このチャンネルの再生回数をカウントすることになっています。」

もちろん事務所やアーティスト的には、自分たちが投稿した動画を見てもらった方が嬉しいかもしれませんが、少なくとも「音楽番組ではカウントされる」ので、安心して1thekを使ってください!
 

LOENエンターテインメントとの関係は?

カカオエムは長い歴史を持っていますが、カンタンにまとめてみたいと思います。

カカオエムは、1978年「ソウルレコード」として設立されました。当時は英語教育会社の子会社で、英語のテープを発売するために作られたようです。しかし、1982年には音楽のレコード販売も始めました。

2000年に上場し、2005年には、韓国最大のケータイ会社SKテレコムの子会社になります。さらに、2008年には、会社名を「ソウルレコード」から「LOENエンターテインメント」に変えました。

この「LOENエンターテインメント」という名前を聞いたことがある人は、多いかもしれません。それまでは音楽配信に特化していましたが、K-POP人気が高まる中で、2012年には自らアーティストのプロデュースを始めます。

さらに、K-POPを世界中に広めていくため、「1thek」というブランドを始め、そのYoutubeチャンネルが今では最大のK-POPチャンネルに発達しています。

2016年には、カカオトーク(カトク、日本のLINEに似たサービス)を運営するカカオの子会社になり、社名を「LOENエンターテインメント」から現在の「カカオエム」に変更しました。

韓国のWikipediaによると、社員数361人とされており、世界でも名だたるサービスが少数精鋭で運営されていることが分かります。これだけ少数の会社でありながら、カカオエム株76.4%の買収には、1兆8700ウォン(1800億円くらい)かかったとされており、その価値の高さが分かります。

ちなみに、カカオエムの親会社カカオは、NAVERの元社長によって始められた会社。今でもNAVERは、韓国最大の検索エンジンですが、ソーシャルメディアとしてカカオトークが圧倒的です。

一方、日本ではカカオトークは流行せず、NAVERの子会社LINEが圧倒的なシェアを誇っています。おもしろいですね。

 

他に韓国発の有名サービスといえば?(Sponsored)

1thekは、韓国発のサービスとはいえ、目的はK-POPを国際的に流行させること。しかし、韓国の会社・子会社からリリースされ、日本でも使われているサービスは、他にもあります。

その1つは、SNOW。顔を認識し、楽しくデコレーションできるアプリとして人気を集めました。そんなSNOWが、クイズアプリをリリースして、新しい世界に挑戦しているようです。

10万円を賞金として提供するというのは、おもしろそうなコンセプトですね。動画クリックでダウンロードも可能です。

他の有名なサービスだと、カカオトークも韓国発祥のサービスです。上でも述べたように、LINEは韓国NAVERの子会社ではありますが、LINEは日本独自に開発されたものなので、韓国人で使っている人はほとんどいません。

しかし、最近では、PUBGと荒野行動の訴訟が話題です。PUBGは韓国、荒野行動は中国の会社が企画したサービスですが、PUBGのプレイヤーもほとんどが中国人とのことで、チャイナパワーを実感します。

一方、現在10代を中心に大流行しているのが、17Live(イチナナ)。台湾発のサービスで、ライブ放送してファンから投げ銭をもらえるという、魅力的なサービス。

ぜひ、日本企業にもアジアで大流行するようなアプリをたくさん開発してもらいたいですね。

参照→https://ko.wikipedia.org/wiki/%EC%B9%B4%EC%B9%B4%EC%98%A4%EC%97%A0
http://world.kbs.co.kr/japanese/news/news_Ec_detail.htm?No=57743

トップ画像→Alphacolor 13(Unsplashから)