【はじめに】
筆者は、今月2月の半ばから中国への留学を予定していましたが、先方からコロナウイルスの流行のために新学期を遅らせるという連絡を受け、現在、東京で待機しています。

こうした事情があり、コロナウイルスの状況への関心が強いです。日本のメディアでは読み取れない情報が多くあるので、英語のメディアを中心にコロナウイルスの流行状況や様々な問題について取り上げます。

 

今回の記事では、中国本土と陸地・水路でつながっている香港が、コロナウイルスにどのように対処しているのかについて、サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)の記事をもとに、読み解いていきたいと思います。

2月7日の金曜日、多くの香港人が香港に戻ろうと、中国本土との間に設けられている検問所(チェックポイント)に押しかけました。このニュースについて、中国と香港の関係も含め、幅広く見ていきます。
 

SCMPについてサクッと解説!

 

 
サウス・チャイナ・モーニング・ポスト、通称SCMPは、香港の英字新聞。1903年に創刊された歴史の長い新聞で、現在は中国のアリババ・グループに所有されています。

報道姿勢は中国政府寄りだともいわれていますが、様々なバックグラウンドや国籍の人が記事を書いており、北京の政策に反対する記事を発表することもあります。
 



 

香港と本土の間の検問所

香港は中国の一部ではありますが、パスポートなしでは本土と自由に行き来できない特殊な地域です。

香港としては、中国本土とは違う地域であることをアピールできるし、中国としても一国二制度を認めていることのシンボルとして、また一応、中国本土はまだ社会主義の国だという建て前を守るために、事実上の国境管理をしています。

香港のすぐ北は、広東省の深セン(シェンジェン)市で、香港との間には自動車やバスで通行できる検問所がいくつかあります。また、香港と深セン、そして広東省の中心地、広州の間には高速鉄道が走っています。

この高速鉄道が、2年ほど前に大きな問題になりました。もちろん新幹線のような高速鉄道なので、香港と本土の境界でいちいち電車を停めて、1人1人のパスポートをチェックしている時間はありません。

そこで、香港の西九龍(クーロン)駅で香港と中国の出入境検査が同時に行われることになったのですが、これが民主派の強い反対を招きました。というのも、香港の土地であるはずの駅に中国の警察官が立ち入って業務を行い、一度出境検査が行われると、香港の領域でありながら中国の法律が適用されることになってしまうからです。
 

(高速鉄道の路線、SCMPより)
 
結果として鉄道は開通しましたが、民主派の不満は残りました。これが伏線となり、さらに逃亡犯条例への反発が強まり、2019年の香港デモとなって噴出しています。
 
キャリー・ラム政権が下した決断

カテゴリー: 未分類