スイスの音楽のイメージってどんなものでしょう? ヨーデル? クラシック? それとも、「教えておじいさん」みたいな曲でしょうか。
EDMの聖地オランダからは結構距離があるものの、スイスにも優れたDJが複数います。EDMの分野だとEDXが有名ですが、今回は、日本ではあまり知られていない「DJ Antoine(アントワーヌ)」についてご紹介します。
DJ Antoineとは
DJ Antoineの本名は、Antoine Konrad。ドイツとフランス両国に近いスイスの街、バーゼル生まれの42歳です。音楽の中にも、しばしばフランス語が登場します。
90年代に自分のクラブハウスを作り、スイスのダンスシーンを自ら開拓してきました。90年代後半から自身のCDをリリースし始め、イタリア人のプロデューサーMad Markと一緒に仕事をするようになります。
2007年に発売した『This Time』が世界でヒットし、さらにロシアのシンガーTimatiを迎えた『Welcome To St.Tropez』が大ヒット。
DJというと、ついついUltraのようなピカピカした華やかな舞台を想像してしまいますが、DJ Antoineはクラブにこだわった独自の音楽を作り続けています。MVの中でも、オシャレなスーツ・ワイン・葉巻を嗜むスタイリッシュな姿を見ることができます。
DJ Antoineのオススメ曲
一曲目は、Timatiがボーカルを務めた『Welcome to St.Tropez』。DJ Antoineは『London』でもTimatiとコラボレーションしています。プライベートな別荘で美人とシャンパンを集めた豪華なパーティーを開いている様子。羨ましいです。
次に、『Ma Cherie』。「Charie」というのは、フランスで彼女に声をかけるときに使う「愛しい人」という意味の言葉です。SKY Vodka(スカイウォッカ)が時間を止めたり、女性との出会いをサポートしたりすることでわかる通り、この曲はスカイウォッカのマーケティングの一環として制作されました。ボーカルの下を支えるリズムの刻み方がカッコいいですね。
『Bella Vita』も気持ちのいい曲です。日本語に直すと、「素晴らしき人生」でしょうか。ベンツの高級車が、DJ Antoineを今まで行ったことのないような場所に連れて行ってくれる、見ているだけで楽しい一曲です。ドライブ後の一杯と、タバコも欠かしません。
音楽を操る巧みさを見たいならこの一曲。メロディーを歌い上げる高音の下に、こもったような低音が隠れています。教会での礼拝から、クラブでのプレイに移っていくギャップに沿って、楽曲の調子も変化しています。
クラブで盛り上がりそうなのが、『Broadway』。スカイウォッカはインフルエンサーマーケティングを盛んに行っていることで有名ですが、またもやスカイウォッカが登場しますね。
ガチガチのクラブ感を漂わせる『We Are The Party』。かなりどぎつい言葉も登場しますが、踊りだしたくなるような一曲です。
最近のDJ Antoine
4月には、今年の夏にぴったりの明るい一曲『La Vie En Rose』を発表。
8月には、『I Love Your Smile』をリリース。DJ Antoineはまだ来日経験がないそうですが、ぜひ日本のクラブでもプレイしてほしいですね。
参照:DJ Antoine公式サイト→http://www.djantoine.com/index.php/artist/biography
http://www.billboard.com/artist/275976/dj-antoine/biography