日本に未来はない説

勝手に、「日本に未来はない説」と名付けたのが、日本の国際的な存在感が薄くなってしまったのはなぜなのか、という議論の時によく登場する議論なので、まずこれを検討してみたいと思います。

知っている人も多いかもしれませんが、2chの創設者・ひろゆきさんは、日本は英語の国ではなく、中国の人口にははるかに届かない小さな国だから、これからの世界で存在感を示すことはないだろう、と言っています。

説得力がある説ではあるのですが、ではそれなりの成長を続けている韓国はどうなんだろう、と思います。日本人よりは英語が話せるとはいっても、決して英語が使いこなせる国とは言えないし、日本よりも人口は少ないし、産業については財閥(チェボル)に握られていて、海外に対して開かれているとは言えません。

エンタメだけに話を絞っても、昔はさておき、今では世界中の若者が、「韓国語で」K-POPを楽しんでいるという現状があります。K-POPや韓国ドラマに魅了された人たちが、英語や中国語に比べればはるかに実用性がない韓国語を勉強しています。

それなら、日本だってできるはずです。日本の音楽で、文化で海外のティーンエイジャーを魅了して、日本語を勉強して、日本に遊びに来てもらう、住んでもらう、そんなサイクルが作れないことはないはずです。
 

ソフト・パワーをナメるな!


 
こんな風に熱く語ると、「アイドルとか頑張っちゃうよりも、自衛隊を強くして軍事大国になったり、産業に力を入れて経済大国になったりする方が良くない?」、という方も出てくるはず。

悪いアイディアではないですし、軍事力や経済力をバカにしているわけではないですが、アメリカや中国に対して軍事・経済で勝てると思う方がおかしいです。自衛隊は、中国軍よりも武器では優れていると言われていますが、人口が10倍も違うし、向こうは核兵器も持っているのに、真っ正面から戦って勝てるわけがないです。

それなら、ソフト・パワーで存在感を高めていくのはいかがでしょうか? 「ソフト・パワー」は、日本にも詳しいアメリカの学者、ジョセフ・ナイという人が唱えている考えで、軍事力・経済力以外の、文化や価値観によって他の国に影響を与える、という考え方です。

最初のところでサムスンのスマホに触れましたが、基本的には韓国の存在感の源泉は、文化の圧倒的な影響力にあると思います。そして、日本の軍事力増強は限界がある、経済力も好転させるのが難しい状況なら、まず文化のパワーを高めていく、その上で音楽・エンタメが占める役割は大きいのではないでしょうか。

ここからは、J-POPが抱える問題点として、「露出の少なさ」「多様性がない」を挙げたいと思います。