11月24日、元KARAのハラちゃんが亡くなってしまいました。ソウルの自宅で、死因は自殺だったようです。日本でのZepp Tourを終えて、ほんの4日。

これまでにも多くのK-POPスターが、自ら命を絶っていますが、KARAをきっかけにK-POPに関心を持った私にとって、今回はやはり特別でした。

「人の噂も七十五日」とはいいますが、次々と新しいニュースが出てきて、はやくも話題性が薄れている今、私が感じていることをダラダラ書いていこうか、と思います。
 

マジメなハラちゃん


 
ハラちゃんが亡くなった、というニュースが流れた時、あまり驚きはありませんでした。5月に一度自殺未遂をしているし、そんなに人は強くないから。

むしろ、マジメだな、ファン思いだなという感じでした。11月14日の福岡から始まり、19日の東京で幕を閉じたZeppツアー。それを最後までやり遂げ、待っていてくれた日本のファンに挨拶。

そして、最後には「잘자」(おやすみ)とインスタに投稿して、静かに去る。語弊があるかもしれませんが、美しい去り方だと思います。

少なくとも、24日にこの世を去ろうと思ったのは、5月の時に抱いていた気持ちが消えていなかったからでしょう。結果として、日本での活動はキズを癒すには至りませんでした。

でも、それも含めてハラちゃんの決断だし、美学だし、生き方でした。
 

アイドルの生きづらさ


 
マジメだからこそ、やりづらいんじゃないかな、と感じることもありました。5月の自殺未遂の前には、彼氏とのトラブルが大きく報道されました。

だけど、本当はハラちゃんはもっと違うニュースで話題になりたかったはずです。特に韓国でのソロデビューがあまり上手く行かなかったあとは、日本での活動に希望を託していました。

2017年にはオルフェスのCMに出たり、日本でファンミーティングをやったり。でも、それはあまり注目を集めなくて、「昔有名だった人が、変なことをしている」という程度の心ない視線を向けられるだけでした。

でも、それは日本のマスコミやK-POPファンが悪いわけではありません。KARAを脱退したあと、日本にしろ韓国にしろ、どこかで活躍を続ける場所を見つけることができなかった、ということでもあります。

確かに、韓国のネチズンには、日本で活躍するアイドルに冷淡な人が多いです。韓国のK-POPファンの中には、日本で活動していると愛国心が薄れていく、とか、竹島はどこの領土か明言するべきだ、という身勝手な要求を突きつけてくる人もいます。

もちろん日本で活動していても、韓国人であることには変わりないですが、韓国からの要求に答え続けていると、今度は日本のファンが離れてしまいます。

でも、それでもハラちゃんは、もっと早く韓国での活動に見切りをつけて、日本活動に軸足を移すべきだった。知英(ジヨン)よりもインスタのファンが5倍も多いのに、日本でのファンダムを生かせなかったのは、冷たいようですが、失敗だったと思います。
 

 

KARAとハラちゃんとの出会い

1996年度生まれの私が、初めてK-POPに出会ったのは、KARAがきっかけでした。2010年夏、私が中2だった時、KARAのデビューシングル『ミスター』が発売されました。

2009年に韓国で初めてリリースされたこの曲は、徐々に日本でも話題となり、2010年8月に日本語版がリリースされた時には、本当に社会的現象、一大ブームになりました。

当時私が住んでいた東北地方の街でも、「お昼休みの放送では必ず流れる」「学園祭では3クラスくらい『ミスター』のダンスをする」というくらいの人気でした。

私も、そんなKARAに魅せられた1人でした。『ミスター』のシングルはもちろん買いましたし、ファミマでやっていたKARAメンバーの3Dシールも集めました。今でもありますが、対象商品を2個買うとシールが1枚もらえるキャンペーンです。

でも、あちらこちらの店舗を回っても、なかなか手に入らなかったのがハラちゃんでした。私自身はジヨン推しでしたが、どうしても全員揃えたくて、友だちに頼んだのも覚えています。

圧倒的な美人で、大人っぽく、ちょっと澄ました感じのハラちゃんはメンバーの中でもいちばん人気で、とても輝いていました。きっと悩みなんてないんだろうな、と思いました。

それにしても、2010年にハラちゃんはまだ19歳、ジヨンに至ってはまだ16歳だったわけですから、彼らにとっては日本での活動は負担が大きかったのかもしれませんが。

ただ、KARAのブームはそれほど長くは続きませんでした。日本中で注目されたのは、2011年夏の『GO!GO!サマー』くらいまでで、その後は少女時代に押され気味でした。

そんな少女時代も、2012年の右翼によるフジテレビデモを経て徐々に出演機会を減らし、私はK-POPから離れていきました。一生懸命集めた3Dシールも、どこに消えてしまったのでしょうか。
 

 

おかえり、おやすみ

ネットの記事を一瞥する限り、自殺に至った理由としては「ネチズンの誹謗中傷」がいちばん多く指摘されていて、続いて「親友ソルリの死」、「日本でのツアーが盛り上がりに欠けたこと」が挙げられているようです。

私も韓国語は分かりますが、醜いものを自分から見にいく趣味はないので、どれくらい悪質なコメントが多かったのかは知りません。f(x)のソルリの事件からも、ネチズンの嫌がらせが関係していることは確かだとは思いますが、正直よく分かりません。

また、確かにZeppツアーがハラちゃんの期待に沿うものではなかったのはなかったのは確かだと思います。自殺未遂のあと、日本の事務所所属を経てテレビに登場した時には、大きな話題になったので、その一時的な注目は11月までは続きませんでした。Zeppツアーでは空席も出ていたようです。

でも、Zeppのステージを用意したのは事務所の好意だったと思いますし、日本で人気を取り戻す、真のファンを獲得するには長い時間がかかることはハラちゃんにも分かっていたはずです。

やはり、5月の時のキズが癒えていなかったのが理由だとしか思えないのです。そして、日本での活動は苦しみから救い出してくれるものではなかったけれど、ハラちゃんが求められている存在だと認識させてくれるものだった、と信じたいです。
 


 
Zepp Tokyoでのライブの後に投稿された「いい思い出になりました」という部分に、少し寂しい気持ちになってしまうけれど、「ただいま」の優しい響きに注目したいのです。

最近、一度だけ心ない韓国語コメントを見たことがあります。それは、ハラちゃんがTOKYOMXの「音ボケPOPS」に出演した時のインスタ投稿に寄せられたもので、「ハラちゃんはついに日本人になってしまったね…」といったようなものでした。

どれだけK-POPが好きでも、私たちは日本人なのと同じように、どこまで行っても、いくら日本で活躍しても、ハラちゃんは韓国人です。でも、「ただいま」といった時、ハラちゃんは”日本の人”になったのではないかな、と思います。

だから、訃報を聞いてハラちゃんのインスタを見直してみるとき、私は暖かい気持ちになれます。



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