最近、春休みで暇なので、英語の講座を見ていろいろと勉強しています。その中でも、お気に入りなのが『Business Model Generation』という本の解説講座なんです。

この本は2008年、もう12年も前に書かれた本なのですが、時代を変えるような画期的なビジネス(ゲーム・チェンジャー)が、どうやったら作れるか、という点にフォーカスしています。

どの分野に集中して、どういう変化を起こしたら勝てるビジネスが作れるのか、そんな内容の本なのですが、”これはK-POPアイドルの分析にも使えるのではないかな”と思い、今回は有り余る休日を使って、K-POPから”勝ち筋”を学んでいきたいと思います。
 



 

K-POPにとって戦略は超重要

K-POPとビジネスなんて、まったく関係がない。どうしたら勝てるか、ヒットできるかなんて考えているはずがない。そう考える理由は、次のどちらかだと思います。

まず、アイドルは純粋にファンに喜んでもらうために楽曲を作っている、という考え方です。もちろんそれは事実。自分の作りたい音楽をどうしたら、より多くのファンに届けることができるのか。それを考え続けるのがアイドルの仕事です。

でも、そうするためには、まず熱心なファンをたくさん獲得しなくてはいけません。路上でライブをしていて、そこからファンを獲得して、メディアで取り上げられるまでに成長する人も中にはいますが、ごく少数。

自分の音楽を届けるには、まず知ってもらうことが先決。特にシンガーソングライターではなくて、芸能会社がプロデュースするアイドルなら、プロデューサーにはしっかりした戦略を立てて、アイドルの音楽を広げていく責任があります。

そもそも歌詞が素晴らしいからファンが増える、メロディを工夫したからヒットする、ということがそれほどあるでしょうか。K-POPブログを運営しているのに元も子もないですが、K-POPファンの間で韓国語が理解できている人はそんなにいません。

英語や日本語訳をチェックしたりすることはありますが、第一印象で惹きつけられるとき、歌詞だとかメロディーだとかはそれほど関係がないはずです。

もう1つの反対意見としては、大きなプロダクションからデビューすれば絶対にヒットするはず、だって宣伝はお金をかければかけるほど効果があるんだから、という考え方でしょう。

これは、K-POPの実情をあまり理解していないための誤解です。世界で最も知られているBTS(防弾少年団)は、まったく無名のプロダクションからデビューを果たしました。一方で、超有名な事務所からデビューしながら、大きな失敗に終わったグループも数多くあります。

宣伝にお金を使えないBTSが、どのようにファンを増やしていったのか。それを理解すれば、K-POPについてもっと関心を持てるはずですし、アイドルになりたい人、アイドルをプロデュースしてみたいと思っている人にとっても、貴重な情報になるはずです。
 

 



 

カスタマーとチャンネルを決めよう

アイドルグループを結成するとき、どんなファンをターゲットにするか決めること、これがとても大切です。大切でありながら、結構見逃されているプロセスでもあります。

韓国のアイドル界には、よく似たコンセプトのグループがたくさんあって、K-POPを休みなくチェックしている私ですら、どれがどれだったか頭が混乱してしまいそうになります。この段階でしっかり差別化ができなければ、まずヒットは望めないでしょう。

2014年までのBTSは、まさにこの状態でした。確かに韓国と日本でそれなりに有名になり、チャート1位を獲得したこともあったものの、まだまだ数あるK-POP男性ユニットの1つ。ここからどうやって羽ばたいていくのか、未知数でした。

なぜなら、当時のBTSはまだ韓国に軸足を置きながら、日本で活動している、よくあるK-POPのパターンに従っていただけだったからです。しかし、2015年の半ばからBTSは明確にアメリカを意識し始めます。
 


 
2015年夏にはアジアだけではなく、南北アメリカ大陸でコンサートツアーを展開。しかし、BTSにとって一番効果的だったのは、ソーシャルメディアの活用でした。

BTSはツイッターとインスタグラムを上手く使っています。投稿内容は英語ではなく、あくまでも韓国語。ただ、コンサートやテレビ番組の前にしか投稿しない他のアーティストとは違い、BTSは普段からほとんど毎日メンバーのメッセージと自撮りを投稿しています。

こうしたナチュラルな投稿は目の肥えたアメリカの音楽ファンからも拡散されやすく、SNSの拡散がメディアに注目され、さらに存在感が高まるというポジティブな循環ができています。

カテゴリー: K-POP韓国情報